改まった場で、それも大勢の人の前で発表する。誰もが緊張するものです。
緊張の度合いは人によって異なるように思います。
たぶん、あがり症の方は、どんなふうにしたって当日あがってしまうと思うんですよ。
お酒をあおったところで酔っ払うだけで緊張がなくなるわけではないし、ましてや「人」という字を手のひらに三回書いてゴクンと飲んだところで、やっぱり緊張はなくならない。
よく、
「事前の準備をしっかりしておけば、だいぶマシになります」
なんて、マナー講座なんかで誰かが言いそうなことですが、文字通りマシになるくらいで、「そんなことで、あがらないなら苦労はしないよ」なんて、あがり症の方なら誰もが思ってしまいます。
私のお勧めとしては、あがり症の方は、そもそも「あがらないようにしよう」という発想は持たないほうがいいですね。
別にあがってしまって、しどろもどろになってもいいと思うんです。
と言いますのも、緊張してスピーチをすることは、むしろ良いことだからです。
緊張していると、自分で何を話しているかわからないような状態になり、それは決して上手なスピーチではなくなるかもしれませんが、その分、汗をかきつつ、一生懸命スピーチをしようと努めます。それは、新郎・新婦を思って、一生懸命に祝おうとしているという大切な証になると思うんです。
緊張して頭が真っ白になって、言葉が詰まってしまった。その瞬間、ひしひしとあなたの一生懸命さは新郎・新婦、そしてご臨席の皆様に伝わっています。
結局、結婚披露宴でスピーチをすることについて、あなたが何を求めるかによるのですが、しっかり気持ちを伝えたいということを一義的に考えていらっしゃるのであれば、「一生懸命、心を込めて」これが一番大切なのです。
つまり、スピーチの仕方が問題ではなくて、どれだけスピーチに向き合っているか、新郎新婦に向き合っているかという姿勢の問題だと思います。
ですから、たくさん緊張していただいて、冷や汗をかいていただいて、そして、いっぱい気持ちを込めて話してください。
きっと新郎新婦の喜び、ご両家ご親族からの感謝、ご臨席の皆様からの万雷の拍手を、しっかりいただけるはずです。
作成した例文です。参考にどうぞ!
社長・上司:
→会社社長が、社員(新郎 営業部所属)の結婚披露宴で述べる内容
→上司である部長が、部下(新郎 出版社編集部)の結婚披露宴で述べる内容
→歯科医院の院長が、受付の方(新婦)の結婚式 披露宴で述べる内容
→整形外科の看護師長が、看護師(新婦)の結婚式 披露宴で述べる内容
友人代表:
→小学校からの幼馴染(おさななじみ)の結婚式で述べる友人代表のスピーチ
→高校時代の部活で一緒だった子の結婚式で述べる友人代表のスピーチ