伯父が経営する山荘でアルバイトをしていた新婦(姪)。新郎との出会いが、なんとその山荘だったことに驚きを隠せなかった様子を話している、そんな例文です。
発表者:新婦の伯父(新婦母の兄) 小松一郎
新婦:育子(姪) 新郎:高田友和
友和君、育子、結婚おめでとう。私は新婦の伯父にあたる小松一郎と申します。
本日は皆様、お忙しいなか、二人の結婚披露宴にご出席いただき、まことにありがとうございます。かくも大勢の方に祝福をいただき、親族の一人として大変感激しております。心よりお礼申し上げます。
私は園部高原で、観光客相手の山荘兼カフェを運営しております。おかげさまでたくさんのリピーターに恵まれ、私たち夫婦では店が回らなくなったものですから、泊まり込みで働いてくれるアルバイトを募集しておりました。その話を私の妹、つまり母親から聞いたのでしょう、当時大学一年生だった育子から電話が掛かってきて、夏休みのあいだ働かせてほしいとの申し出がありました。
それまで育子とは、年末年始のときぐらいしか顔を合わせたことがなく、朝早くて夜遅い仕事が勤まるのかとの不安が正直ありました。しかし、育子は、お客様のお出迎えから料理づくり、果ては薪を準備する力仕事を音を上げることなくこなし、私の不安は杞憂に終わりました。しかも明るくて元気いっぱいの育子は、お客様からの評判も良く、何かと声をかけてもらってかわいがっていただきました。私はすっかり育子を信頼し、大学が休みに入るたび、アルバイトをお願いし続けました。
育子が東京に就職した後は、手紙のやりとりを続けていたのですが、この度の結婚の報告を受けて驚きました。伴侶として紹介された友和君は、山荘の常連のお客様だったからです。結婚に至るまでの経緯を詳しく聞いてみると、やはり出会いは山荘でのアルバイトをしているときだったとのことで、そのとき社会人だった友和君のしっかりとした雰囲気に、育子が一目ぼれをしたようでございます。そして、育子が大学を卒業したのを機にお付き合いをはじめたとのこと。
私はお二人の出会いの場に立ち会っていたはずなのですが、育子の気持ちには全く気づきませんでした。妻は、女性同士だからでしょう、かすかに思うところがあったと申しております。
本日、友和君を横にして幸せいっぱいの笑顔を浮かべる育子を見て、心から嬉しく思います。友和君はスポーツマンらしい快活さと、芯の強さをお持ちの方で、育子を引っ張っていってくれることでしょう。二人の結婚生活については、私は何の心配もしておりません。
とはいえ、育子は嫁としては新米でございます。高田家ご一族の皆様、そしてご列席の皆様、どうか今後とも温かいご支援をくださいますようよろしくお願い申しあげます。
皆様のご高配に改めて感謝いたしまして、私の挨拶とさせていただきます。本日はまことにありがとうございます。
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