例文の概要
共通の趣味であるクラシックギターを通じて深い絆を築いてきた叔父と甥(新郎)の関係を表す例文です。
実際にこのトーンで親族代表のスピーチをするのは相当勇気が要りますが、「置きに行かない」ことの大切さや、「温かさ」「甥っ子を大切にしている気持ち」を参照いただくことのできるのではないかと思います。
例文
親族を代表してご挨拶申し上げるにあたり、少しだけ、私と大輔の「特別な関係」についてお話しさせてください。
私と大輔には、共通の趣味があります。それはクラシックギターです。
私が長年趣味として弾いていたのを見て、大輔が「僕にも教えて」と言ってきたのは、彼が中学生の頃でした。
それ以来、彼と私は毎年クリスマスに、家族の前でギターデュオを演奏するのが恒例になりました。
音楽というのは、不思議なもので、言葉よりも深く、人の気持ちを結びつけてくれます。
大輔との関係は、単なる「叔父と甥」ではなく、音楽仲間としての信頼や理解が加わって、家族の中でも特別なものになったと思っています。
私が彼に伝えた言葉があります。
「ギターは人生そのもの。思い通りにいかなくても、その失敗があってこそ、次の音が美しく響く」
このようなことを、大輔に伝えたことがあります。大輔はそれを覚えていたのかどうか、本人のみぞ知るところですが、進学、仕事、そして人生の岐路に立つたびに、音楽のように“次の一音”を信じて歩んできたその姿を、私は本当に誇りに思っています。
そして今日、大輔は人生の大切なハーモニーを奏でるパートナーとして、素敵な方──由紀美さんと結ばれました。
夫婦というのは、たんに隣り合って歩くだけの関係ではありません。
新郎新婦──つまり、人生という大きなステージに共に立ち、今日この瞬間から「ふたりで一つの未来を奏でていく」存在です。
喜びも、困難も、変化も、これからは“相手と共有する”ものになります。
ときに、どちらか一方の手が止まってしまうこともあるでしょう。音が揃わない日もあるかもしれません。
でも、新郎新婦であるあなたたちには、“ふたりでなら乗り越えていける”という強さがすでにあります。
由紀美さん、大輔は音楽でも人生でも、いつも誠実で、どこまでも相手の音を聴こうとする人です。
そして大輔、由紀美さんのその明るさと包容力は、君の人生にとって、まさに“旋律を導く指揮者”のような存在になるはずです。
これからのふたりの毎日が、日常という五線譜に、優しさと笑い、時には涙も刻まれながら、唯一無二の美しい曲となって響いていくことを、心から願っています。
お二人の人生が、長い曲の中でも決して音を失わず、ずっと調和し続けることを信じて──
本日は、本当におめでとうございます。
※この例文は著作権法で保護されています。