スピーチの文章をどうしようかなあと悩んでいる上司の方は、
「結婚生活のアドバイスをどんな風に言おうか?」
と考えます。
ですが、アドバイスを言おうとしないでください。
アドバイスは助言です。上司の結婚生活の経験に基づいてお話をすることになります。
そのときは必ず、
「私はこう思うから、部下にもこうして欲しい」
「私の経験から、部下にはこうして欲しい」
というふうに、「私が~」「私が~」と、アドバイスをしているようで、上司が自分の経験を披露するような内容になってしまいます。
少なくとも、ご親族の皆様は上司の結婚生活に興味はありません。
また、上司の意見にも興味がありません。
もっと言うと、上司に興味があるわけではなく、その上司が話す部下(新郎または新婦)が普段、どんな仕事ぶりなのか、お客様の前でどんな立ち居振る舞いをしているのか、その活躍ぶりに興味があるのです。
そして、上司の結婚生活の経験に基づいてアドバイスをしてしまったときは、こんな言い方になります。
・かならず向き合って食事をするようにして下さい。
・会話を大事にして下さい。
・結婚記念日を覚えておいて下さい。
内容は良いのです。ですが、言い方が良くありません。自分の経験を元に話そうとすると、どうしても「~して下さい」「~して下さい」と、まるで会社の訓示のようになります。
やはり、少なくともご親族の皆様は上司の訓示に興味はありません。
必要なのは、結婚生活の上司の経験を元にしたアドバイスではなく、上司が結婚する部下に対して「こういう風な結婚生活を過ごして欲しいんだ」という純粋な気持ちです。
その気持ちの中に、たまたま自分の経験が入っていてもいいのです。
アドバイスをしようとするのではなくて、
「彼にはこんなふうな結婚生活を過ごしてほしい。そのためには、私もそんなに言えた立場ではないけれど、やっぱり夫婦間の会話って大事だと思う。」
というのが良いです。
これが上司の経験を元にしたアドバイスになると、
「結婚生活の先輩として私から申し上げられるのは、夫婦間の会話を大事にして下さいということです。」
となります。
この違いをしっかりと押さえて、「気持ちを言う」ことを大切にしてください。
きっとそれは、新郎新婦、ご親族の皆様の心に届く、素敵なアドバイスになるはずです。
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