平素、スピーチ原稿を作成していて感じることですが、
「感動するスピーチをしたい。少しでもいいので盛り込みたい」
このようにおっしゃる方に限って、感動するスピーチとの親和性が高くない場合が多いように感じます。
と言いますのも、感動する内容は探しても見つかるものではないからです。
言葉の表現の仕方で、ある程度の感動は作り出せますが、それはテクニックに過ぎません。感動するのは、スピーチの発表者と新郎(新婦)との間で共有されている大切な「何か」があるからであり、その「何か」をすっ飛ばして感動する内容になることはありません。
実際のところ、スピーチをする方と新郎新婦との間柄によって、その「何か」がある場合とない場合とがあります。
また、スピーチをする方のご性格によって、本当は感動する機会がこれまであったかもしれませんが、それを逃している場合もあります。
すなわち、感動する内容というのは、探そうとしていることで存在していないものだと分かります。反対を言うと、探そうとしなくても自然とスピーチに入るものです。
無理やり感動する内容を盛り込んだ場合は、それは残念ながら「とってつけた内容」です。
何か小手先で上手いこと言って感動させたいなあと思っても、たぶん徒労に終わると思います。「上手いこと言うなあ」とは思っていただけると思いますが、でもそれは「いいことを言おうとするカッコわるさ」であることを覚えておく必要があります。
「そうか、じゃあ私には感動するスピーチができないのかもしれない」
このようにお感じのあなた様。
はい、残念ながら、あきらめるほかありません。
しかし、です。
そもそものお話ですが、結婚式のスピーチだからといって、感動する内容にする必要はありませんし、長らくスピーチ原稿を作成しています私たちから見ますと、ほかにもっと大切なことがありますしね。
「感動する、しない」から離れて、新郎新婦をしっかりお祝いしたいという思いでスピーチをおつくりになるのがよいのではないかと思います。
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