この間、朝の身支度をしながらテレビを付けていたら、
立川談志さんの特集をやっていました。
再放送だろうな、と思って見ていたら、亡くなる5年ぐらい前のものでした。
生前はとても個性の強い、型にはまらない落語家だなと思っていたので、
何気に見入ってしまいました。
そこには、睡眠薬に頼っていたり、高座に出ても途中で噺を
忘れてしまったり、自分の落語に納得が行かず苦しんでいる
談志さんの姿が映し出されていました。あまりにも人間臭い姿に
興味を持ち、思わずDVDを借りて2つほど見たのですが、
最初はのめり込んで見ていたはずなのに、いつの間にか眠気が・・・・。
落語つながりで、昨日は桂三枝さんの六代目桂文枝襲名披露の
ニュースが目に止まりました。そういえば、何年か前、なんばグランド花月で
三枝さんの落語を見たのですが、ライブの臨場感と飽きない内容に、
子どもたちも笑い転げていました。
三枝さんは古典落語より、創作落語への思いが深いとのことで、
きっとそのときも身近な話題でとてもわかりやすく、
年代に関係なくウケたのでしょう。
対照的な二人ですが、片やストイックに落語と向き合い、
片やお茶の間の身近な存在。それでもその先には、同じ「笑い」が
あるんだなあ、と思いました。
扇子と手ぬぐいだけを使い、表現するそのやり方は、
小道具を使うバラエティ番組のお笑い芸人に比べたら、
何と無駄のない、想像力を掻き立てられる、洗練された芸なんだろうと、
改めて感心してしまいました。