自動車部品メーカーで名物コンビと言われている上司と部下。研究開発部というと、なにやら緻密で難しく、淡々と仕事をしているように思われますが、部長さんである上司と部下である入社7年目の新郎に限ってはそうではありません。新郎が部下になったことに対して「内心ガッツポーズをしていた」上司が微笑ましく、心の距離の近さがうかがえるスピーチです。
<はじめの挨拶>
私は、青木君と同じ株式会社メーカーズハーツの研究開発部で部長をさせていただいております。私どもの会社は、自動車の部品を開発、製造、販売している会社でございまして、研究開発部はその名のとおり、様々な自動車の部品を研究し、日々開発に努めている部署でございます。
青木君は、厳しい新卒採用試験をパスして入社した、まさにエリートです。弊社では、必ず最初の一年間は新入社員に先輩が一人ずつ付き、技術的なことはもちろん、社会人としてどうあるべきかというのを教えることになっており、エリート青木君についたのが、私でした。
つい先日まで学生だったはずの青木君は、社会人歴だけでも彼の年齢の倍ほどある私よりも、なぜだかすごく落ち着いていて、青木君の担当になれたことに実は内心ガッツポーズをしていた私ですが、そんなエリート青木君に社会人としてのあり方を教えなければいけないことに、正直冷や汗をかきました。研修期間、技術を伝授する私に熱いまなざしを向け続けてくれた青木君も、私のおやじギャグには見向きもしてくれませんでしたが、私はそんなクールなところも、さすがだなと、ここに部内でも有名な「名物コンビ」が誕生したのでした。そんな笑える思い出話も、もうすぐ七年の歴史を持ちます。
私が伝授したおやじギャグはすべて後輩の佐藤君に譲られましたが、技術はしっかりと自分のものにし、自動車メーカーとの契約もしっかりと取ってくる青木君は、今もなお成長し続ける、我々にとってなくてはならない存在です。また、私にとってはよき飲み仲間でもあります。
そんな青木君がこのたび結婚されると報告を受け、今日のこの日を心待ちにしておりました。そして、本日お二人並んだ幸せの形を目にし、上司として、コンビの相方として、親友のような、兄のような、そんな気持ちがしております。僭越ながらこうしてお祝いの言葉を申し上げておりますが、社を代表して青木君の晴れの門出にスピーチをするなら私しかいないと思っていた節もあります。
これからも、今までのようにみんなで飲みに行って騒いだり、あの日のように二人で真剣な話をしたり。また、これからは家庭を持った男同士、ともに一層仕事に励みましょう。
男らしく大切なものを守っていく、そんな夫になることを、そしてメーカーズハーツに青木ありと言われる職業人になることを、大いに期待しています。
<締めの言葉>
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