子供のときに、毎日一緒に遊んだ友達。
今でも関係が続いている人ってなかなか少ないのではないでしょうか?
だんだん成長していくにつれて、人間関係が変わっていくのが普通だと思います。
でも、大人になった今、あることをきっかけに新しい関係を築けたら、きっと一番の友人になれる気がします。
さて、今回は、大人になってから新しい友人関係を築いた、中学時代の友人である新郎への祝辞です。
【はじめの挨拶】
コウジと僕は中学生のころからの付き合いです。いつも十人くらいで行動していた僕たちは、お互い仲間のうちの一人という感じでした。人当たりがよく、一緒にいて楽しいコウジは、いつも友達に囲まれていたのを覚えています。
中学生のころは、みんなで悪(わる)のつく知恵を出し合って、どんどん実行に移していくのがおもしろく、とにかくいたずらばかりしていました。
卒業後は、四年間は特に会うことも、連絡を取り合うこともありませんでした。そんななか、誰よりも好き勝手に毎日を送っていた僕を心配して、コウジから僕の女房に、電話をもらったことがありました。突然の電話に驚きはしましたが、中学生のころの友達とはだいぶ疎遠になっていて、実は寂しさを感じていた僕は、細いながらも友達と繋がることができて、本当に嬉しく思いました。
その後、僕が地元に帰ったこともあり、一緒に食事をしたり酒を飲みながら話す機会が増えました。そうして次第に距離を縮めていった僕たちは、やんちゃをしていた中学生のころとは違う、また新たな関係を築いていきました。
そうすることができたのも、コウジに対して、人に左右されない自由さと、どんなことがあっても人を裏切らない優しさと強さを感じることができたからです。そんな魅力を持っているコウジを、僕は本当に尊敬しています。
いっぽうで、考えも行動も、羨ましく思えるぐらい自由なコウジだから、明日香ちゃんと子どものこと、正直、心配な気持ちもありました。実際、仕事で忙しいコウジを支えながら、毎日子育てに、家事にとがんばっている明日香ちゃんは本当に大変だと思います。
ときどき明日香ちゃんと喧嘩をしたり、雪美から人見知り攻撃を受けたりしているようですが、「子どもってかわいいな」と言いながら、コウジなりに家族を支えているようです。
今日が十一月三日で、コウジの誕生日でもあるからなのか、独身貴族の似合うコウジが結婚したことが、まだ信じられない自分もいます。まあでも、やっぱり嬉しい気持ちもあります。
これから先、夫婦仲良く、親子仲良く、いい家庭を築いていってください。
僕が困ったときにはいつも支えてくれて、ときには手を差し伸べてくれるコウジとは、これからも一生付き合っていきたいと思っていますし、一緒にジムで汗を流す時間も楽しみにしています。
【締めの言葉】
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