Microsoftのエクセルを題材にした、業務効率化にかけて作成したもしものスピーチです。
実際に使えるものではありませんが、ところどころで、琴線に触れる内容もあります。
司会者の方から、大変ご丁寧にご紹介を賜りました。株式会社エクセル・マナビアータ 代表取締役の吉澤でございます。
織部くんが千鶴子さんとこうして並んでいる光景は、恥ずかしながら初めて目にし、そのうえ結婚披露宴の場面ですので、何もかもが特別で、嬉しさと恥ずかしさと誉れ高さが同居したようなそんな思いでおります。
織部君は当社のマクロ製作部の若手のホープです。お客様からの求めに応じ、ともかくエクセルのマクロを作る。マクロを介して処理すればすべてはうまくいく、というのが織部君がいる部門の合言葉で、彼もそれを毎日のように体現しています。
お客様のエクセルファイルをどれだけ効率化するかが当部門ならびに当社の大命題であるわけですが、効率化は本当に素晴らしいです。言ってみれば余分なものをなくすわけですから。
しかし、ここで一つ、矛盾という名の大きな壁に直面します。
人生を効率よく生きようとすればするほど、不思議と幸せが感じられなくなるんです。
反対に、非効率であればあるほど、大変かもしれませんが幸せを感じることができます。
もちろん、こんなに機械的に、両極端なお話ではないですが、きっと会場の皆さんも思い当たるフシがおありだと思います。
効率化するのは、エクセルとか、業務の仕組みとか、仕事のことだけで十分です。
非効率を楽しめることこそ豊かさの証であり、織部くんが千鶴子さんとともに効率的でない、ゆったりとした時間を過ごしていける、それによって、もうすでに幸せが生涯続いていくことが容易に想像できます。
どうか自動計算できない、二人だけの人生をお過ごしください。
セル参照、いえ、ご結婚、おめでとうございます。
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