
結婚式での新郎父の挨拶について、一つだけ確実に言えることがあります。それは「短い方が良い」ということです。
もちろん、そもそも長々と挨拶をしようと考える新郎の父親はそう多くはないでしょう。しかし、念のため改めて確認しておきたいと思います。
なぜ短い挨拶が正解なのか
結婚披露宴における新郎父の挨拶は、披露宴の最後、厳密には新郎の挨拶の直前に行われます。つまり、場面的に長く挨拶をする場面ではないのです。
ここでいう「長い」とは、具体的には3分以上の挨拶を指します。新郎の父は両家を代表しての挨拶とはいえ、決して主役ではありません。主役はもちろん新郎と新婦です。
ところが、挨拶が長くなればなるほど、まるで自分(父親)が主役であるかのような印象を与えてしまいます。そして、それは本人も聴衆も望んでいることではありません。ですが、挨拶の時間だけは、確かにそうなってしまうのです。なぜなら長いからです。
差し出がましさを避けるために
挨拶が長いと、どうしても差し出がましい印象を与えてしまいます。結婚式という特別な日において、新郎新婦を祝福するために集まった人々の貴重な時間を、必要以上に占有してしまうことになりかねません。
理想的な挨拶とは
短く端的に、長くとも2分台で、喜びと感謝を伝えます。これが理想的な新郎父の挨拶です。
新郎新婦への愛情、両家への感謝、そしてゲストの皆様への感謝の気持ちを、簡潔で心のこもった言葉で表現します。それこそが、この大切な場面にふさわしい挨拶なのです。
繰り返しになりますが、そもそも長く挨拶しようとする新郎の父親はいないでしょう。しかし、緊張や感動のあまり、つい話が長くなってしまうこともあります。そんな時こそ、「短い挨拶こそが正解」ということを思い出していただきたいと思います。
新郎新婦の幸せな門出を、簡潔で温かい言葉で祝福する。それが、新郎父として最も相応しい役割なのです。