職場の上司部下同僚というよりも、友人と言ったほうがぴったりとくる関係の人から、結婚式での主賓を頼まれた。
その場合のスピーチには、堅さと柔らかさとのバランスが求められます。
長い時間を仕事で共に過ごしていると、
上司部下同僚といった関係を越えて、個人的に仲良くなることも多いものです。
職場だけでなく、
休日でもプライベートで一緒に遊びに行ったりするなど、楽しい関係を築いていることもあるでしょう。
そういった新郎新婦から結婚の報告を受けたら、
一人の友人としてとても嬉しく思うに違いありません。
しかし、
主賓の挨拶を頼まれたら、友人代表のスピーチのように、くだけた内容にするわけにはいきません。
仮にも主賓と名が付いて、披露宴の一番最初にスピーチをする以上、
場を引き締めるような、ある程度の節度が求められます。
それでも、上司部下としてではなく、一人の友人としてお祝いしたいという気持ちも分かるんです。
お電話でのヒアリングをしていても、新郎新婦に関するエピソードや思いが次から次へと出てくる、
本当に新郎新婦のことが好きなんだなって感じます。
だから、よそよそしい内容では新郎新婦を戸惑わせてしまうし、
しかし、親しみやすさ全開では、結婚式で一番はじめにスピーチする立場としては違和感を感じさせてしまう。
ある意味堅苦しさを求められる内容のなかに、
いかに新郎新婦に対する友情や愛情を盛り込むことができるかが、工夫のしどころであり、悩みどころでもあります。