スピーチ原稿作成専門ニーバーオフィスがシリーズ「スピーチを上達させたい」をお届けします。
(音声を聞いていただくか、下記の書き起こしテキストをお読みください)
今回は
区切りをつけてスピーチする
お題:
これからお二人は夫婦として新たな道を歩み始めるわけですが、思いやりの気持ちを大切にしてほしいと思います。
思いやりとは、言い換えれば「相手の気持ちを大切にする」ということです。「相手は今こう思っているんじゃないかな」ですとか、「こうすれば喜んでくれるかな」ですとか、相手の心に寄り添うことで、互いへの理解が深まり、より強い絆を結ぶことができると思います。そうして嬉しいことや楽しいことも、しんどいことや辛いことも共有しながら、手を取り合い、ゆっくりと歩んでいってください。雄喜君の誠実さと、奈緒美さんの天真爛漫さで、明るく楽しい家庭を築いていってくれることを心から願っています。
私としましては、今後も雄喜君と共に、より一層頑張っていきたいと思っていますので、これからもよろしくお願いいたします。
<音声内容の書き起こし>
区切りをつけてスピーチをするという事はすごく必須の事柄です。
1つの文章の中で区切りをつけることによって、その区切った部分を強調させることができたり、あるいは聞いていただいている方々に聞きやすくするために、という目的があったり、区切りをつけることでお聞いていただいてる方々の心の中に、あなたのスピーチがぐっと入ることにつながります。
区切りをつけるといっても、間を置いて、ひと呼吸して次の言葉を話し始めるという機械的なものではなく、あなたの普段の話し方、それを反映する必要があります。
区切りのつけ方について今から大きく3つの内容をお話していきます。
1、その時々でご自身の任意で接続詞を入れる方が良い
これはどういうことかというとですねスピーチをするための原稿を以前に事前にご準備をされていてですね素敵それを淡々と読んでしまうようにスピーチするのではなく区切りをつけるときに逢接続詞は自然に入るような形副形にしていただくのが非常に円滑です。
ご覧いただいているウェブページのお題と言うところを見てください。
接続詞を入れずに原稿通りに読んでみます。
(読んでいます)
特に目立って悪いスピーチには感じなかったと思います。では次に、今から私の任意で接続詞を入れてもう一度同じ文章を読んでみたいと思います。
(読んでいます)
初めのほうの接続詞を入れない形と後のほうの任意で接続詞を入れた形の違いをおわかりいただけたでしょうか。ほんの少しの違いなんですが、接続詞を入れた方が非常に自然に聞こえたとおもいます。
接続詞の入れ方というのは、私は事前に「ここではこういう接続詞を入れよう」と決めて入れたわけではなく、話している流れの中で自然に入ったものです。
つまりスピーチの原稿作成段階においては、どうしても文章をベースにしていますので、表現がカチッとした状態のままになっています。いかに話し言葉にしたとしても表現が文章としてカチッとしてしまいます。
一方で、言葉の流れの中で自然と接続詞を入れることによって、まさにスピーチの流れが自然な流れになります。
2、区切りだけをつけているのはよくない。感嘆詞・感動詞が入ったほうがいい。
感嘆詞・感動詞というのは、たとえば「あのー」や「そのー」、「じゃあ」「まあ」など、それ自体意味を持っていない、音の言葉と言うんでしょうか、そういったものを感嘆詞・感動詞と言います。
ではまたお題を用いて、少し話してみたいと思います。
(読んでいます)
いかがでしょうか。ほんの少し「あのー」や「ああ」ですとか、感嘆詞・感動詞が入ったのがお分かりいただけると思います。
お気づきのように、こういったそれ自体意味のない言葉というのは、普段何気に話している中でも自然と出てきます。つまりスピーチではなくても、人と話しているときでもこういったそれ自体意味を持たない音の言葉を、スピーチでも採用するということです。
あくまで、入れようとするということではなく、自然と入るように心がけていただくのがポイントです。
3、いつもの自分の話し方というものが必ずある。それを無視しして区切りをつけようとはしない。
すごく逆説的な言い方ですが、無理に区切りをつけようとはしないで、自然な話の流れの中で、区切りがつくようにということを意識することでスピーチが円滑に流れていきます。
先ほど来、私がお題を読むことであなたにお示ししておりますけれども、あくまでその読み方、スピーチの仕方というのは私の話し方です。ですから、このWebページをご覧の方は、私の話し方を参考にして、あるいは真似をしてスピーチの練習をするのは得策ではありません。なぜなら、私のスピーチの仕方とあなたのスピーチの仕方は違っているからです。
自分の話し方をあなた自身が尊重して、区切りをつけようとするのではなく、振り返ったときに、結果としてこの部分に区切りがついていた。あとから気づくくらいになるのが円滑です。
今回のお題の全文は下記にあります。